スマートハウスとは?マイホームで導入するメリットや購入費用を解説!

スマートハウスとは?マイホームで導入するメリットや購入費用を解説!

スマートハウスは、次世代型住宅とも呼ばれる生活上の利便性が高い住宅です。
近年では、国内でも普及が進んでいますが、これからマイホームを購入する方にとっては、価格と導入の価値が気になるかもしれません。
そこで今回は、スマートハウスとはなにか、マイホームで導入するメリットや購入費用について解説します。

スマートハウスとは?

スマートハウスとは?

そもそもスマートハウスについて、名前を聞いたことはあっても、具体的にどのような住宅なのかわからない方が多いかもしれません。
ここでは、スマートハウスの概要と構築する要素、頭脳部を成す「HEMS」について解説します。

スマートハウスの概要

スマートハウスとは、太陽光発電システムで電力を作る仕組みを備えた住宅のことです。
発電した電力を蓄電池に貯め、家庭内で使用する電力をまかなえます。
また、家庭内で消費する電力を適切に管理し、節電も可能です。
IT技術の使用によって必要最低限の電力で暮らせるエコ住宅ともいえます。

スマートハウスを構築する要素

スマートハウスの仕組みには、以下の4つの要素が関係しています。

●省エネ
●創エネ
●畜エネ
●HEMS


簡単にいえば、電力を作り出し、蓄え、適切に使用する仕組みです。
これを実現するために、高い性能基準や自家発電装置の使用、蓄電の仕組みなどが導入されています。
また、「HEMS」として、IT技術を使用した電力の管理もおこなわれます。

スマートハウスの頭脳部を成す「HEMS」とは

「HEMS」は、「Home Energy Management System」の略語です。
つまり、家庭内で使用される電力を管理するシステムを指します。
HEMSが導入されている住宅では、家庭内の消費電力の可視化が可能です。
スマートフォンやタブレットで、各家電や時間帯ごとの使用電力量を確認し、節電意識を高められます。
ほかの世帯との比較やランキングなども表示でき、ゲーム感覚で節電に取り組めます。
家電住宅設備の自動制御による、電力の効率利用も可能です。
スマートハウスの技術は日々進化しており、今後も新たな機能が加わることが期待されています。
大震災や消費税増税などの社会情勢を受け、ますます注目の住宅となっているのが現状です。

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スマートハウスの購入にかかる費用

スマートハウスの購入にかかる費用

高性能を誇るスマートハウスですが、多くの方が気になるのは購入時の費用でしょう。
ここでは、スマートハウス購入にかかる費用について、初期費用と維持費、利用できる補助金に分けて解説します。

初期費用

スマートハウスを建てる場合の建築費用は、坪単価60~70万円程度が目安です。
スマートハウスに必要な設備は、主にHEMSと太陽光発電、蓄電池の3つです。
HEMSの機器本体の導入には、5~15万円程度がかかります。
太陽光発電の導入には、ソーラーパネルの取り付けが必要となります。
ソーラーパネルの設備は、比較的高価で、数十万円単位の費用が必要です。
屋根全体に敷き詰める場合には、100万円以上の費用がかかる場合もあります。
また、発電した電力を蓄えておくための蓄電池の設備も必要です。
蓄電池は容量によって価格が異なりますが、5kWh程度の容量では70~100万円程度の費用がかかります。

スマートハウスの維持費用

スマートハウスには、維持費用がかかるため、購入時の予算に入れておくことは大切です。
太陽光発電は、4年に1度程度のメンテナンスが必要であり、メンテナンス時には数万円の費用がかかります。
メーカーの保証期間が過ぎてからソーラーパネルや蓄電池が故障した場合、修理費や買い替えの費用も必要です。
HEMSのシステムにも、ソフトウェアのアップデートや機器の交換が必要になる場合があります。
現在、スマートハウスの規格に合わない家電を使用している場合は、家電の買い替えも必要となる可能性があるでしょう。

スマートハウスで利用できる補助金

スマートハウスは、一般的な住宅に比べて高額な傾向がありますが、補助金を活用すれば購入時の負担を軽減できます。
たとえば、2024年には国土交通省と経済産業省、環境省の3省が「住宅省エネ2024キャンペーン」を実施しました。
当キャンペーンのうちの「子育てエコホーム支援事業」は、子育て世帯と若者夫婦世帯を対象とする補助金制度です。
該当する方が注文住宅で長期優良住宅やZEH水準住宅を建てると、それぞれ100万円と80万円の上限で補助金が支給されます。
また、太陽光発電に関する補助金として、経済産業省と環境省が実施する「戸建住宅ZEH化等支援事業」もあります。
ZEHを満たす新築住宅を購入すると、補助金55万円が受け取れる制度です。
蓄電システムがある場合は、さらに追加で上限20万円まで支給されます。
そのほかにも、地方自治体が独自で提供している補助金制度もあります。
それぞれの制度には、補助金を受け取れる条件や申請の締切などがあるため、早めに調べておくことがおすすめです。

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スマートハウスを購入するメリット

スマートハウスを購入するメリット

スマートハウスを購入することには、多くのメリットがあります。
ここでは、代表的な3つを解説します。

メリット①光熱費が節約できる

スマートハウスでは、住宅内でソーラーパネルによる発電ができます。
外部の電力会社からの電気供給がほとんど不要になるため、光熱費の節減につながります。
HEMS設備によって消費電力が可視化されるため、節電意識も高まるでしょう。
電力の使用状況を把握でき、無駄使いを避けられます。
使用量が発電量を上回らないように管理すれば、光熱費がかからなくなります。
発電量の余剰が出た場合は、電力会社に売却もでき、収入が支出を上回る場合さえあるでしょう。

メリット②災害時に備えられる

災害時には、大規模停電が発生する可能性があります。
停電が起こると、エアコンが使えず熱中症になったり、冷蔵庫の中の食品が腐敗したりするおそれがあるでしょう。
一方で、自家発電ができるスマートハウスであれば、大規模停電の影響を受けずに生活に必要な電力をまかなえます。
蓄電池に電力を蓄えておけば、夜間も電力の使用が可能です。
災害時でもライフラインが途絶えない安心感は、スマートハウスの大きなメリットといえます。

メリット③家電製品の自動制御ができる

スマートハウスでは、家電製品の自動制御ができるため、生活の利便性が増す点がメリットです。
ガスや水道、電気自動車との連携も可能で、電力情報の一元管理ができます。
電気自動車を蓄電池として使用するV2Hを導入すれば、ガソリン代の節減も可能です。
外出先から電化製品のスイッチのオン・オフを切り替えたり、人感センサーでエアコンや照明を消したりもできます。
電化製品の使用が最適化されると、生活に便利なだけでなく、使用電力の削減もできます。
また、スマートハウスは、発電機能を備えていると同時に、断熱性能が高く作られているケースが多いです。
快適に暮らしながら、環境に優しい生活が送れる点もメリットといえるでしょう。

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まとめ

スマートハウスとは、太陽光発電システムで電力を作る仕組みがある住宅で、発電した電力を蓄えて管理する機能も備えています。
スマートハウスの購入には、初期費用としてHEMSと太陽光発電、蓄電池を導入するための費用がかかりますが、補助金を活用して負担を抑えられます。
光熱費が節約できる点や災害時に備えられる点、家電製品の自動制御ができる点がスマートハウスのメリットです。